ニューヨーク原油市場では産油国ロシアからの原油の供給が滞ることへの懸念がいちだんと高まり、国際的な原油の先物価格が一時、およそ8年6か月ぶりに1バレル=110ドル台をつけました。
ニューヨークの原油市場では2日、原油価格の国際的な指標となるWTIの先物価格が一時、1バレル=110ドル台まで大幅に上昇しました。
1バレル=110ドル台をつけるのは2013年9月以来、およそ8年6か月ぶりです。
要因としては
▽国際的な決済ネットワークからロシアの特定の銀行を締め出す措置などロシアに対する厳しい経済制裁が相次いで打ち出されたことや
▽イギリスの大手石油会社BPがロシアの事業から事実上の撤退を決めたことなどから
産油国ロシアからの供給が滞ることへの懸念がいちだんと高まっていることがあります。
1日にはIEA=国際エネルギー機関の臨時の閣僚会合で日本や欧米諸国などの加盟国が協調して6000万バレルの石油備蓄を放出することで合意しましたが、原油価格の上昇には歯止めがかかっていません。